著者
久保田 康司
出版者
関西学院大学
雑誌
マネジメント・レビュー
巻号頁・発行日
vol.10, pp.99-119, 2004-12-24

本論文ではこれまで研究対象として取扱われてこなかった、テーマパークを対象にした価格プロモーションの影響を取扱った。テーマパーク事業の場合、割引によって来場促進をはかるのは容易であるが、その反面消費者は割引価格に慣れてしまうため、通常価格では来場しなくなるというリスクと向き合っている。そこで価格感度測定法により、消費者の内的参照価格を測定し価格プロモーションによってどのような影響が出たかを明らかにする。アンケート調査の結果、一定期間に何回でも来場できる年間パスタイプのチケットを割引した場合、その後同様のリピートを目的としたチケットに対する内的参照価格は下がるという結果を実証した。