著者
杉山 昂平
出版者
余暇ツーリズム学会
雑誌
余暇ツーリズム学会誌 = Journal of leisure and tourism (ISSN:21886016)
巻号頁・発行日
no.6, pp.73-81, 2019

本研究の目的は、欧米圏のレジャースタディーズにおいてどのような「シリアスレジャー」研究が行われているのかをレビューし、日本におけるシリアスレジャー研究の可能性を探ることである。主要三誌(Leisure Studies、Leisure Sciences、Journal of Leisure Research)に掲載された 70 本の論文をレビューした結果、シリアスレジャーに関して「社会的世界の解明」「制約への対処方略の解明」「ジェンダー化の解明」「マイノリティによる実践の解明」「生活の質に対する効果の解明」「シリアスレジャー的側面の照射」「理論的精緻化」「隣接概念との関連の検討」がなされていることが明らかになった。近年は日本でも「趣味」や「アマチュア」に関する研究が登場しているが、シリアスレジャー研究と知見を共有していくことで、今後、余暇研究がさらなる発展を遂げることが期待される。研究ノート