著者
君村 千尋 KIMIMURA Chihiro
出版者
筑波大学大学院人文社会科学研究科 国際地域研究専攻 日本語教師養成プログラム
雑誌
日本語教育実践研究論文集
巻号頁・発行日
no.28, pp.75-84, 2017-03

本稿は、場面シラバスを用いてコミュニケーションのための日本語をいかに導入するかの取り組みの報告である。初級の日本語学習者に対し、文法積み上げ式でない教授法で「コミュニケーションに必要な日本語」に重点を置いた教育実習を行った。その結果、場面シラバスと文法シラバスとでは教え方において大きな違いはないが、場面シラバスの場合、新出文型や場面提示をより分かりやすく丁寧に行うことが求められることが分かった。また、話せるようにすべき日本語と聞いて分かればよい日本語とを区別して提示することにより、コミュニケーションに必要な日本語の多角的な学習が維持できる。コミュニケーション重視の日本語指導は、現実場面で使用されているリアルな日本語を学べるという点で、学習の楽しみや学習意欲を引き出す効果が見受けられた。
著者
君村 千尋
出版者
筑波大学大学院人文社会科学研究科 国際地域研究専攻 日本語教師養成プログラム
雑誌
日本語教育実践研究論文集
巻号頁・発行日
vol.平成28年度, pp.75-84, 2017-03

本稿は、場面シラバスを用いてコミュニケーションのための日本語をいかに導入するかの取り組みの報告である。初級の日本語学習者に対し、文法積み上げ式でない教授法で「コミュニケーションに必要な日本語」に重点を置いた教育実習を行った。その結果、場面シラバスと文法シラバスとでは教え方において大きな違いはないが、場面シラバスの場合、新出文型や場面提示をより分かりやすく丁寧に行うことが求められることが分かった。また、話せるようにすべき日本語と聞いて分かればよい日本語とを区別して提示することにより、コミュニケーションに必要な日本語の多角的な学習が維持できる。コミュニケーション重視の日本語指導は、現実場面で使用されているリアルな日本語を学べるという点で、学習の楽しみや学習意欲を引き出す効果が見受けられた。