著者
塚本 眞幸
出版者
名古屋大学
雑誌
産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ
巻号頁・発行日
2012 (Released:2016-04-26)

脂質や炭化水素を生成する緑藻類を効率よく増殖させ、さらにその代謝活性を促進させることは、バイオエネルギーの創製に繋がる重要課題である。本研究では、近年、バクテリアの二次情報伝達物質として注目されている環状ジアデニル酸を取り上げ、同化合物およびこれを適度に化学修飾した誘導体が緑藻類の細胞増殖とその代謝活性に及ぼす影響を精査した。その結果、いくつかの誘導体で緑藻類の細胞増殖を20から30パーセント、光合成を40から50パーセント、促進することが明らかとなった。さらに、アデニン塩基のアミノ基の保護基は、生理活性に影響を与えなかった。このことから、標的化合物の合成経路を大幅に簡略化できることも見出した。

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