著者
田中 乙菜
出版者
一橋大学学生支援センター学生相談室
雑誌
一橋大学学生相談室年報
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-10, 2020-12

本研究は、新型コロナウイルス感染症拡大に際し、学生相談室において継続的電話相談に従事した相談員にインタビューを実施し、その体験を明らかにした。インタビューの結果、電話相談がもつ面接の構造の難しさがあること、またその一方で、継続的に電話相談を実施することで、面接構造に変化が生じ、相談内容や、相談者・相談員の関係性が、対面相談時と同様になっていくこと等が示された。これらの結果をもとに、継続的電話相談の構造や意義、ならびに継続的電話相談が相談員に与えた影響について考察を深め、新型コロナ収束後における継続的電話相談のあり方について検討を行った。