著者
堀之内 若名 内野 良子
出版者
一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
雑誌
日本臨床看護マネジメント学会誌 (ISSN:24352691)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.11, 2020 (Released:2020-09-17)
被引用文献数
1

本研究の目的は、地域包括ケア病棟を基盤とした研究の動向と内容を明らかにすることである。医学中央雑誌web版(Ver.5)を用い検索を行った。抽出された文献は121件であり、そのうち研究目的に適切と判断した103件を対象とした。研究報告は2016年から年を追うごとに増加傾向であり、研究の目的は【退院指導・支援の現状と課題の明確化】【高齢者に多い症状・疾患を持つ患者への看護の質向上】【患者の身体機能の検証】【退院支援に係るツールの活用効果の検証】【転帰先・再入院に影響する要因の明確化】【地域包括ケア病棟看護師としての成長】【地域包括ケア病棟の有用性・充足度の検討】【看護師のストレスと対処の明確化】【病棟薬剤師の有用性】の9に分類された。
著者
松田 安樹 福山 美季 三笘 里香
出版者
一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
雑誌
日本臨床看護マネジメント学会誌 (ISSN:24352691)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.38, 2021 (Released:2021-08-31)

目的:看護学生と看護師のアセスメント能力,状況判断能力向上を目的としたシミュレーション教育の効果についての先行研究から,その効果と課題を分析,考察することを目的とした. 方法:医学中央雑誌Web版を用い,キーワードを「シミュレーション」「教育」「効果」「看護師」とし,論文種類を原著論文で絞り込み,対象が看護学生,看護師であるもの,またシミュレーション教育の目的がアセスメント能力,状況判断能力についてまとめられているものに限定し,13論文を対象とした. 結果:2010年以降シミュレーションを取り入れた教育は充実してきているが,実際の臨床現場や実習現場での行動への効果を評価したものは限られていた.また単回のシミュレーションでの効果は乏しく,事前学習やディスカッションと組み合わせ,学習者が復習できる機会を設けることが学習の定着に繋がることが示唆された. 結論:看護師のアセスメント能力向上のためには,十分な期間を設けたシミュレーションの反復,事前学習やディスカッションによるフィードバック等により充実,改善を図り,さらにシミュレーション後の実践現場での行動への効果を評価する必要があることが示唆された.
著者
里道 稜 三笘 里香
出版者
一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
雑誌
日本臨床看護マネジメント学会誌 (ISSN:24352691)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.48, 2019 (Released:2019-11-07)

目的:医療従事者の意見や家族のニーズを踏まえながら日本における面会制限の現状について整理することを目的に、ICU面会制限の緩和を推進するための資料とする. 方法:医学中央雑誌Web版を用い,発行年2000年から2018年まで,キーワード「ICU」「面会時間」を用い,論文種類を原著論文とし,11文献を選定した.ICUにおける面会制限について記述している部分をデータとして抽出し、整理した. 結果:我が国のICUにおける面会の実態として,多くの施設で制限があることが明らかとなった.面会制限には「安静」「感染対策」などの根拠がない理由が挙げられた.実際に面会を緩和した,今後緩和する意向を示す施設が多いことも明らかとなった. 結論:ICUに入院している患者・家族の理解をさらに深め,ニーズに合わせた支援を提供していくことの必要性が示唆された.