1 0 0 0 OA 衣更着物語

出版者
喜平
巻号頁・発行日
1688

室町物語。2巻。貞享5年(1688)喜平刊。上巻は御室の御所に24名の公家が集い、左右に別れて12枚の扇絵の絵合わせをする。挿絵に12枚の扇面図とそれを解く公家たちを見開きで12図いれる。下巻はその座に一人の女性が現れ、持参の扇絵の絵解きを依頼して姿を消す。その絵を左の方は在原業平とし、右の方は光源氏と云い決着がつかないので、山路・白菊という巫女を呼び寄せ絵解きをさせると、巫女はこれを業平とし、一座の問いに答えたあと、神鏡に呼び出された源氏は自分の一代を語った。屋代弘賢(1758−1841)の「不忍文庫」、徳島藩の「阿波国文庫」の印記がある。なお当館には刊記を入れ木した元禄6年永田調兵衛の後印本(請求記号:212-20)がある。(岡雅彦)