著者
加藤 吾郎
出版者
大東文化大学大学院日本文学専攻院生会
雑誌
日本文学論集 (ISSN:03858731)
巻号頁・発行日
no.41, pp.9-18, 2017-03

本論文は近世文学に登場する楽器が、作品にどのような影響を与えているのかを考察したものである。今回は主として曲亭馬琴の著作を取り上げた。『南総里見八犬伝』や『椿説弓張月』・『美濃旧衣八丈綺談』等である。馬琴の作品に描かれている楽器には音響効果としての役割以外にも意味がある。ではその意味とは何かという点を追及した。取り上げた楽器は笛、琴の二種である。