著者
八木孝夫
出版者
東京学芸大学英語合同研究室
雑誌
英學論考 (ISSN:03889769)
巻号頁・発行日
no.42, pp.65-83, 2013-12-01

名詞を後位修飾する英語の不定詞節において、もしその節が関係節であれば存在するはずの前置詞が消えている現象が、被修飾名詞がいわゆるbare NP adverbの用法を許す名詞でない場合でもかなり広く見られることを実証し、その構造や出現の由来を明らかにすることを目指す。本前編では、当該の現象の体系内での位置づけを探る一環として、bare NP adverbsの分布について再吟味し、特に名詞placeの分布に拡張の仕組みが働いていることを示す。