- 出版者
- 梅村伊兵衛
- 巻号頁・発行日
- 1838
天保9~10年(1838-39)に突如としてブームになった錦蘭(現ミヤマウズラとシュスラン)34品の図譜。半丁(=1頁)に1品、鉢に植えた錦蘭を色刷し、鉢に花銘、鉢の左に所蔵者名を意味するらしい地名印あるいは通称印(赤坂、千駄木、花幸、四辻など)を捺す。また、右上に類別の印(間斐、中斐、葉変、後白、黄斑、覆輪斑、天山、爪斑の8種)を、左下には評価印(不可思議、絶品、無類、天下一‥‥)を捺す。花銘と出品者名を比較すると、『錦蘭品さだめ』(特1-1520)に記された天保9年9月5日の品評会と関連があるように思える。『にしきかがみ』(特1-2591)本も同本だが、これには落丁がある。:『錦蘭品さだめ』解題参照(磯野直秀)