出版者
道祐刊
巻号頁・発行日
1383

「父母恩重経」は父母の恩の広大にして報うべきことを説いた教典。唐代に作られた偽経の一で、異本が少なくない。本経は宋代の改作といわれ、古くから絵が加えられている。本版の挿絵は臨産受苦の恩などの母十恩図ほか17面。挿絵入りの刊経として有名。巻頭、巻末を欠き、中間も欠文が多い。「永徳三年癸亥九月十七日 願主道祐謹刊」の刊記は補写して巻末に貼付する。折本。平塚運一(1895-1997、版画家)旧蔵書。