著者
副, 孟義
出版者
須原屋四郎右衛門[ほか1名]
巻号頁・発行日
1765

宋紫石の画譜で、門人の副孟義編。3巻。明和2年(1765)初秋、江戸須原屋茂兵衛、同四郎右衛門刊、大本合1冊。目録、柱とも「花鳥画譜」とするが、下巻は山水画も多い。長崎で清人の来舶絵師沈南蘋に学んだ紫石が、師の画法に従って繕写した画譜。上巻は南蘋の絵を臨写したものを縮少したもの。中巻は紫石の自画で、深川親和、関思恭らの賛を添える。下巻は当時渡来の唐画もしくは来舶清人の絵師費漢源、高士奇ほかの作品の写し。上巻は、薄墨のほか、板による墨の濃淡の差を表現するが、中巻はさらに没骨や合羽摺りによる彩色などの彩りを添える。『芥子園画伝』の影響を強く感じさせるとともに、南蘋原画の画譜としては、建凉岱の宝暦12年(1762)の『寒葉斎画譜』に次ぐ。(鈴木淳)