著者
田口 喜一郎
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.403-406, 1966-04-20

Ⅰ.緒言 めまいを主訴とする疾患はきわめて多いが,耳鼻科領域に限っても,一般に鼻疾患ことに慢性副鼻腔炎に伴うめまいはよく知られていないために,不適当な治療を加えられて患者の苦痛を緩解し得ないことがある。わたくしはとくに炎症性変化の少ないといわれる蝶形骨洞に限局した炎症のために,重篤なめまい,歩行障害,両側耳鳴,後頭部痛を主訴として来院,これが文献上OaksおよびMerrill1)が1930年に発表している蝶形骨洞症候群Sphenoidal Sinus Syndromeなることを確め得た興味ある症例を経験した。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

収集済み URL リスト