著者
小林 正秀 上田 明良 野崎 愛
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究 (ISSN:13429493)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.87-92, 2000-09-25 (Released:2018-01-16)
被引用文献数
5

これまで,カシノナガキクイムシの関与するナラ類集団枯損が,倒木の発生によって助長される危険性が指摘されてきた。そこで,生立木の伐倒丸太を被害地に放置する実験を行った。その結果,カシノナガキクイムシは倒木に穿孔し,倒木周辺では主に斜面下部の立木が穿孔されて枯損木が発生した。また,カシノナガキクイムシは伐倒丸太でも繁殖可能で,1年間放置した伐倒丸太から集団枯損に関係すると考えられている病原菌が分離されたことから,伐倒丸太から羽化した成虫は病原菌を媒介する可能性が示唆された。また,風倒木が発生している被害林分を調査した結果,ナラ類集団枯損被害は風倒木を中心に拡大していることが明らかになった。以上のことから,倒木の放置によってナラ類の集団枯損が拡大することが明らかになった。

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