著者
十塚 正治 The Super Science High School Consortium 佐藤 陽一 田中 雅嗣
出版者
一般社団法人 日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.124, no.2, pp.85-91, 2016 (Released:2016-12-20)
参考文献数
19

平成20~24年度に文科省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)コンソーシアムとして日本国内(八重山諸島,宮古島,沖縄本島,佐賀県,兵庫県,宮城県,青森県)の高校と共同で,Y染色体DNAとミトコンドリアDNA(mtDNA)のハプログループを解析し,日本各地における頻度分布を調査した。その結果,Y染色体ハプログループに関してはDE*は佐賀県,青森県と比較して,琉球地域で高い割合を示した。ハプログループC1は佐賀県,青森県と比較して,琉球地域で高く,逆にC3は佐賀県,青森県と比較して琉球地域で低い結果となった。ハプログループO2b1は沖縄本島において低頻度を示したが,O2b*, O3の頻度は地域間で大きな違いはみられなかった。mtDNAに関しては,佐賀県,兵庫県,青森県と比較し,琉球地域においてハプログループM7aは高頻度を示し,N9aは低頻度を示すことがわかった。N9bは頻度数値がどこも小さいが,青森,琉球地域に対し,中間に位置する兵庫・大阪・京都と佐賀が比較的低かった。日本本土と琉球地域ではY染色体DNAとmtDNAのハプログループの頻度に違いがみられることがわかった。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (8 users, 11 posts, 7 favorites)

現代日本人のY-DE*頻度は31.1%であり、「ほんの僅か検出されたチベット、ナイジェリア、ギニアビサウ」など比ではない! https://t.co/MaRQ2vFGeJ
-M55に分岐し人口を増やした。 そして日本列島内でmt-Nからmt-N9a、N9b分岐し、M9aはD2-M55と共にシベリアや中国南部に渡った。 これにより日本列島には、原日本人=純アイヌ人D2-M55=D1a2a & mt-N9bペアが形成された。 現在も日本人には、DE*が31%以上遺る。 https://t.co/MaRQ2vXPsR
「ハプログループDEの子型でDにもEにも属しないパラグループDE*」が、八重山49人・宮古38人・沖縄本島36人・佐賀129人・青森79人の高校生総サンプル331人の31.1%で見つかった! 過去にDE*が見つかったチベット、ナイジェリア、ギニアビサウのたったの数人とは、訳が違う! https://t.co/MaRQ2vXPsR
@nobutake_Ishii @W3diLyEWXkRhJ7s >C3と言われたHaplogroup C-M217 系統名称ハプログループC2は青森にも新潟にもゼロ 違うようだ https://t.co/J4uuiYSH1y スーパーサイエンスハイスクール(SSH)コンソーシアムによる日本人の Y 染色体とミトコンドリア DNA ハプログループ地域分布調査 C3 は日本本土の佐賀県(7.8%),青森県(7.6%) https://t.co/RrmACZ9Hiq

収集済み URL リスト