著者
木村 義子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.88-95, 2019 (Released:2019-12-20)

2019年5月16日~19日の4日間、カナダ・トロントで、第74回アメリカ世論調査協会(American Association for Public Opinion Research :AAPOR)年次総会が開催された。本稿はその参加報告である。AAPORは、米国だけでなく世界各国から、調査関係者や学術関係者が千人規模で一堂に会す大規模な学会で、今年の大会テーマは設定されていなかったが、Survey Design(調査設計)に関するセッションも多く、Survey Designの変換期を体現する大会であった。筆者は、Web-Push Survey(ウェブプッシュサーベイ)という、調査相手に郵便で調査を依頼し、インターネットによる回答を促す調査方式について、方式を開発した世界的権威ドン・ディルマン(Don A. Dillman)氏が、その目的や実践例を指導するショートコースにも参加した。ディルマンのWeb-Push Surveyは世界的に広がっているが、大会冒頭に行われた基調講演では、Web-Push Surveyを導入し、インターネットによる回答率を7割弱に伸ばした、カナダの国勢調査(2016年)の事例も紹介された。その他、スマートフォンの様々なセンサーで測定されたデータと調査データを組み合わせた実践例や、統合データの透明性に関するセッション、高齢者の日常生活に関するデータを取得するため、アプリとウエアラブル端末と調査を組み合わせた事例などを本稿ではとりあげた。大会を通じて、何か解が見つかったわけではなく、調査以外のビッグデータやデータ統合も、それぞれが課題を抱えていることを実感した。

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ワシントン州立大のドンディルマン。さまざまな工夫でアンケの解答率を最高に高める。例えば郵送とネットで同じ写真を使用するなど。日本にも導入。 サーベーデザインの変革期 https://t.co/FLzT0o4UKo #論文整理 #論文整理2022

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