著者
塩田 雄大
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.62-75, 2021 (Released:2021-04-16)

日本語のゆれに関する調査」の結果について報告をおこなう。調査結果から、次のようなことを指摘する。 ▼「青紫蘇」については、連濁形で「「青じそ」と言う(「青しそ」とは言わない)」という人が、全体の8割を占めていた。 ▼「片側」については、連濁形で「「かたがわ」と言う(「かたかわ」とは言わない)」という人が、全体の9割以上を占めていた。 ▼「渓流釣り」については、連濁形で「「渓流づり」と言う(「渓流つり」とは言わない)」という人が、全体の3分の2近くを占めた。ただし20代では、この回答は半数強程度にとどまっていた。 ▼「立ち眩み」については、非連濁形で「「立ちくらみ」と言う(「立ちぐらみ」とは言わない)」という人が、すべての年代で9割以上を占めていた。 ▼「飲み口」については、「飲み口がいい」「缶ジュースの飲み口」のいずれの意味の場合でも非連濁形で「「のみくち」と言う」という人が、全体の3分の2程度を占めた。用法の違いによって連濁形・非連濁形を使い分けるといったような傾向は、はっきりとは見られなかった。

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面白い説ですね☺️ 言葉のゆれは無意識的にこんな規則に則っていたのかも。 https://t.co/EqMqkSu9yS https://t.co/eEnFB9QniA
J-STAGE Articles - 日本で好まれるのは「青しそ」か「青じそ」か https://t.co/saMXTc2ChY

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