著者
鈴木 健斗 福井 隆雄
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第17回大会
巻号頁・発行日
pp.4, 2019 (Released:2019-10-28)

本研究では、「物理的な刺激がないにも関わらず触覚を経験する」現象である擬似触覚(pseudo-haptics)に着目し、VR空間上でも生成可能か検討し、擬似触覚の主観的評価値と個人特性(この場合、自閉症スペクトラム指数)との関連についても調べた。実験では、ヘッドマウントディスプレイを装着し、右手を台の上に置き、VR空間内に提示されるモデルの手腕に自分の手腕を重ねる姿勢をとり、モデルの手腕が触れている白いチューブ上を左から右へと手腕に向かって流れてくる灰色の円筒がモデルの手腕に触れる瞬間に、当初の速度(5.7deg/秒)から0.1~0.9倍に減速する、あるいは速度変化がない条件を設定した。その結果、減速の割合が大きいほど、実験参加者は強い擬似触覚を経験した。さらに、自閉傾向が高いほど擬似触覚を経験する可能性が示唆された。

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