著者
高橋 康博
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.222-227, 2011-09-30 (Released:2015-12-16)
参考文献数
4

関節リウマチの治療は生物学的製剤の登場で,関節炎のコントロールが容易になった.運動療法も以前より積極的に筋力強化,可動域改善に取り組みやすくなった.基本的には,上肢は可動域拡大を下肢は筋力増強を目標に行う.運動負荷は,関節腫脹を目安にすることが臨床的であり,そのためにはセラピストは常に関節腫脹をみる姿勢が必要である.運動の実際では,可動域訓練は最終域でのセラピストが感じる感覚を大切に関節面を引き離し可動域の拡大をはかる.筋力増強では,痛みも含め今発揮できる筋力に対し最大の抵抗運動を行う.足趾運動は協力に矯正運動を行い,日常生活では長座位がとれることを目標に,起き上がりで必要な腹筋運動も頸椎に負担をかけないように行う.セラピストもコントロールしやすくなったRAに対し,積極的に関わりをもってもらいたい.

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