著者
米虫 節夫
出版者
一般社団法人 GPI標準化委員会
雑誌
GPI Journal (ISSN:21893373)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.14, 2016 (Released:2019-01-31)

広島・長崎に対する原爆投下、ビキニ環礁における水爆実験による第五福竜丸事件、さらに東京電力福島原子力発電所の事故と4回も放射線の洗礼を受けた日本においては、国民の多くが強い放射線アレルギーを持っている。一方、火山に恵まれた日本の特性として温泉が各地に噴出し、温泉場における長期療養,特にラジウム温泉の効果は古くから認められている。 東京電力の事故以来、食品の放射線汚染が大きく取りざたされ、低線量の内部被曝が問題とされている。しかしながら、低線量の被曝については、まだ定まった定説がなく、いくつかの異なった説明がなされている。 その様な現状を概観し、低線量放射線の健康影響についての理論を見直すと共に、ラドン温泉である三朝温泉における最新の研究成果を紹介する。 最後に, これらを科学的にとけない不確実性問題・トランスサイエンスとして捉えることの大事さを提案する。

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