著者
金田 鈴江 児玉 秀敏
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.597-602, 1989-05-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
22

ステロイドの重篤副作用の一つに精神障害が挙げられている. その状態像として, 従来感情障害が強調されてきたが, 最近では多様で非定型的であるといわれている. 著者らはステロイドによる急性精神病様状態を3例経験したので報告する.症例1は70才の男性. 肺気腫及び珪肺でdexamethasoneが使われており, 軽躁状態を呈した. 症例2は32才の女性. SLEでdexamethasoneが使われており, 急性幻覚妄想状態を呈した. 症例3は54才の男性. 気管支喘息の重積発作を来し, hydrocortisoneとprednisoloneの併用により急性幻覚妄想状態を呈した.身体症状により, ステロイドを症例1と2は置換し漸減, 症例3は漸減・中断し, それぞれ抗精神病薬を少量投与したところ, 7日から1ヵ月で精神症状は消退した.

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@tako_ashi 何時も同じ時間帯におかしな決断をしているようなら、薬の服用タイミングに注意が必要ですね。 https://t.co/51e2BS5UqT

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