著者
安髙 志穂
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.49-59, 2019 (Released:2019-07-31)
参考文献数
49

本研究では,1947年の第1回国会以降の国会会議録から国会議員の花粉症対策に係る発言を抽出した上で,①森林・林業関係の対策,②医療関係の対策,③環境関係の対策,④その他花粉症対策に係る発言に分類し,これらの発言件数,森林・林業関係の対策に係る発言内容及びその変遷について分析した。これらの国会における議論の動向から,①花粉症対策に係る発言件数の中で森林・林業関係の対策に係る発言件数の割合が最も多く,近年ではその傾向が高まっていること,②1986年,国会議員が初めて森林・林業関係の対策に係る発言をし,以降30年以上にわたり関心や期待を寄せ続けていること,③森林・林業関係の対策に係る発言内容は,2004年度頃から個別の対策の効果や目標の設定方法等に踏み込んだ内容に深化し,これが当該対策の加速的な推進の一因となったと考えられることが明らかになった。

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