著者
山本 兼右 山崎 秀男
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.380-386, 2014 (Released:2014-06-15)
参考文献数
14

誤嚥事故の状況分析として, 硫酸バリウムの粘度と誤嚥頻度, 性・年齢別と誤嚥頻度の関係を調査した。80歳以上男性の誤嚥頻度が高いことが判明した。第1次対策は, 問診時に過去の誤嚥の有無を確認し, 誤嚥経験者を特定した。誤嚥経験者と80歳以上男性をハイリスク群と定義し, この群にはバリウムを紙コップに移し替えて服用させることにした。また, バリウム服用上の注意書きを「あわてずに, ゆっくりお飲みください」と修正した。第2次対策は, ハイリスク群に対して, 高粘度(粘度:280mPa・s)の高濃度硫酸バリウム180W/V%ゾル製剤を用い検査を行った。第1次対策は効果がなかった。第2次対策は, ハイリスク群(誤嚥経験者と80歳以上男性)の誤嚥発生頻度が有意に低下し(P<0.05), 誤嚥事故防止に成果があった。

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

胃がん検診における誤嚥事故防止策の検討 誤嚥頻度のグラフを引用 https://t.co/OFna95khq3 https://t.co/tBiiUDuQ7u

収集済み URL リスト