- 著者
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片山 浩
- 出版者
- The Japanese Society of Intensive Care Medicine
- 雑誌
- 日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
- 巻号頁・発行日
- vol.5, no.2, pp.115-121, 1998-04-01 (Released:2009-03-27)
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
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現在行われている持続血液浄化法の3形態,持続血液濾過(CHF),持続血液透析(CHD),持続血液濾過透析(CHDF)の物質除去効率の違いを,血中尿素窒素(分子量60),ビタミンB12(分子量1,355),デキストラン(分子量4,400),チトクロームC(分子量12,400),ミオグロビン(分子量17,800)のクリアランスを計測することにより検討した。血液流量は100ml・min-1,浄化器はPAN(polyacrylonitrile)膜を使用した。CHFはいずれの分子量領域においても,濾過量にほぼ等しいクリアランスを示した。CHDは小分子量物質ではCHFと同等のクリアランスを示したが,分子量が増大するに従って,透析液流量を増加させてもクリアランスが増加しにくくなった。CHDFのクリアランスは常にCHDとCHFの間にあった。