著者
平井 智尚
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_61-4_71, 2012 (Released:2012-06-22)
参考文献数
39

本論ではウェブで炎上がなぜ起こるのかという問題を日本のウェブ文化の観点から明らかにする。炎上とはブログ、ミクシィ、ツイッターなどに投稿されたメッセージの内容に対して、批判や非難が巻き起こる現象を指し、ブログの普及以後、たびたび発生している。それに伴い、炎上に対する社会的な認知も高まり、新聞、雑誌、ニュースサイトなどで言及が行われている。しかし、学術的なアプローチをとった考察は今のところ多くはなく、考察の余地も残されている。本論ではまず炎上の事例を歴史的に整理する。次いで、先行研究への言及をかねてフレーミング現象との比較検討を行う。この作業を通じてフレーミングと炎上の違いを示したうえで、電子掲示板2ちゃんねるの文化と、若年層が担う携帯電話の文化の両面から炎上が起こる理由の説明を行っていく。そして最後に、炎上とは対極に位置するように見えるウェブと公共性に関する考察を展開していく。

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