著者
吉田 美穗子
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.49-54, 2008-03-31 (Released:2017-07-11)
参考文献数
32

人が美しいと感じる図形にはある一定の法則があるとの確信から、幾何学図形を数式に基づいてコンピュータを用いて描画し、「美」の要素を分析・検討した。従来、手描きでは数学的な幾何学図形の均整美を充分に表現することはできなかった。三角関数のグラフがそうで、それが不等式となると、どのようなグラフになるのか見当もつかない。しかし、コンピュータは幾何学図形を正確に描写できるばかりではなく、思いつくままに書いた複雑な数式のグラフですら、即座に視覚化して美しい形態を提示する。グラフを回転させたり、途中まで計算させて、計算過程を残像で残してみるとまた、違った趣の形となる。2次元グラフを3次元に応用すれば、それは幾何学図形の織り成す空間となる。特に、自然の形態に見る対数螺旋に注目し、美を司るデザインの要素の考察を行った。

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