著者
服部 旬里
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.484-490, 2002-11-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
17

中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん (BCECT) と小児の非定型良性部分てんかん (ABPE) の高次脳機能障害の有無について包括的心理検査を複数用いて検討した.BCECT, ABPEともに全般的知能に問題は認められなかった.BCECTにおけるITPA (イリノイ言語学習能力診断検査1993年改訂版) の「ことばの表現」と「数の記憶」の成績が悪かった。しかし, 他の言語機能を必要とする検査の成績は必ずしも低くなく, その解離から, 要素的な言語機能の障害ではなく, 柔軟性, 流暢性, 作業記憶などの複雑な情報を処理する実行機能系の障害によるものと推測された。ABPEのプロフィールも類似し, 共通した認知機能障害の存在が示唆された.

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

中心 ・側 頭部 に棘波 を もつ 良性 小 児 て んか ん と 非 定 型 良性 部 分 て ん か ん にお け る高 次 脳 機 能 障害 の検 討 服 部 旬 里 https://t.co/VZMBfueRSR

収集済み URL リスト