著者
加藤 正夫 佐藤 乙丸
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.310-316, 1966-11-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
4

空知川における河川水流下時間測定の実験においてはトレーサー物質の河川水中における損失はそれほど問題とならなかったが, 放射性トレーサーによって河川流量を測定したり, 汚染水の希釈度合を研究する場合には, 放射性トレーサーの損失が大きな問題となる。この意味で前報の実験のうちもっとも損失が多いと推定された区間をえらび, 3Hと82Brまたは24Naを用いて, トレーサーの損失に関する検討, 流量測定法およびトレーサーの横拡散の実験を行なった。また本実験は比較的流量が大きく (30~40t/sec) , しかも河状が複雑な河川への放射性トレーサー法の有効性への1つの試みでもあり, 実験の結果適用しうることを明らかにしている。

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