著者
辻 一郎
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.464-467, 2004-12-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
14

筆者は,医学部卒業とともにリハビリテーション医療の道を選び,東北大学鳴子分院で中村隆一先生のご指導のもと,5年間研修を受けた。その後,公衆衛生学という予防を主とする研究分野に移ったが,そのモチーフとするところはリハビリテーションにおける「障害」の概念と,公衆衛生における「予防」そして「健康」の概念と,両者のクロスオーバーを行うということに尽きるものであった。保健医療の中の新しい健康観を探るということが,半田学会長から筆者に与えられた課題である。しかし,もとより筆者にはそれに応えるほどの学識も経験も不足している。本稿では,これまで筆者が実施してきた疫学研究-健康寿命そして高齢者に対する介護予防の取組み-を振り返りながら,筆者なりの健康観らしきものを述べさせていただきたいと思う。

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