著者
大森 一生 八木 稔人
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.613-619, 2014-08-30 (Released:2014-09-04)
参考文献数
16

当院通院中の注射薬を使用していない2型糖尿病患者でピオグリタゾン(Pio)を中止した159例について後ろ向きにデータを抽出,中止後1年間でのHbA1cの1.5 %以上の悪化を増悪群と定義し,解析を行った.Pio中止群において増悪群は43例であり,年齢,性別で調整した対照と比較して有意に頻度が高かった(27.0 % vs 6.9 %,p<0.000005).増悪群におけるPio中止後のHbA1cの1.5 %以上の上昇までの平均期間は5.81±2.91か月であり,ロジスティック回帰分析で女性,中止時の3剤以上の糖尿病薬の併用の2項目がPio中止後の血糖増悪と有意な関連を認めた.Pio中止で27 %の症例で約半年の期間でHbA1cの1.5 %以上の上昇を認め,女性,多剤併用例で血糖増悪を呈しやすいことが示唆された.Pio中止の影響について今後さらなる検討が望まれる.

言及状況

外部データベース (DOI)

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2 型糖尿病患者 159 例におけるピオグリタゾン中止後 1 年間 の血糖変動及び血糖増悪を認めた群の特徴について https://t.co/eSxRyEUz53 中止は要注意?

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