著者
二田 哲博 野見 山理久 浅野 喬
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.393-396, 2000-05-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
7

症例は27歳男性. 16歳時, コーラの多飲を契機にケトアシドーシスで糖尿病発症. 初回入院時体重100.5kg, 身長176cm, 空腹時血糖516mg/dl, 血中総ケトン体13, 164μmol/l, 食事療法と15日間のインスリン使用により, 退院時体重84kgとなり, 75gOGTTにてインスリン分泌を含め血糖値は正常化した, 22歳より体重増力口を伴うインスリン抵抗性の増悪を認めたが, インスリン分泌の低下はなかった. 27歳時体重122kgで空腹時血糖347mg/dl, 尿中ケトン体 (3+) にて再入院, 食事療法による体重減量と13日間のインスリン使用後, 再びインスリン分泌を含め血糖値の正常化を認めた. 本症例はインスリン分泌が比較的保たれていたにもかかわらず, 高度肥満によるインスリン抵抗性と大量の清涼飲料水による過大な負荷により糖尿病性ケトアシドーシスが発症したと思われ, それらの負荷の軽減によりインスリン分泌が改善したものと考えられる.
著者
櫻井 勝
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.33-35, 2016-01-30 (Released:2016-02-04)
参考文献数
7
著者
上中 理香子 川田 哲史 中村 嶺 山田 実季 佐山 皓一 宇野 彩 伊藤 秀彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.9, pp.645-651, 2016-09-30 (Released:2016-09-30)
参考文献数
20

目的:ビグアナイド薬長期投与におけるビタミンB12(以下Vit B12)の低下とVit B12低下に対するメコバラミン補充療法の神経障害改善効果を調査する.方法:当院通院中の2型糖尿病患者で同薬5年以上投与群28名(登録時には全例メトホルミン(以下Met)を投与)と非投与群20名を対象に,横断研究として血中Vit B12・腱反射・振動覚を測定.Vit B12低下(≦298 pg/mL)を示す9例にはメコバラミン半年間補充前後の変化を前向きに評価した.結果:Met 1日平均投与量は950 mg(250~1500 mg).血中Vit B12濃度はMet 750 mg以下では対照と変わらないが1.5 gで有意に低値を示した.補充療法は,Vit B12低下9例中6例の振動覚や腱反射を改善させた.総括:Met 1日1.5 g以上の日本人2型糖尿病ではVit B12のスクリーニングが有用である.
著者
川原 順子 篠崎 洋 高田 裕之 原 怜史 川根 隆志 竹端 恵子 捶井 達也 平岩 善雄
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.305-313, 2013 (Released:2013-06-07)
参考文献数
41
被引用文献数
1

症例は28歳の男性,20歳時に2型糖尿病と診断されピオグリタゾンとメトホルミンにて治療中であった.平成23年初夏よりソフトドリンクを多飲し血糖コントロールが悪化していた.同年8月に意識障害で搬送され,随時血糖1620 mg/dl, HbA1c 15.0 %(NGSP値),pH 7.295,総ケトン体の上昇,血清アミラーゼ548 IU/l,腹部CTで膵の腫大と周囲組織と前腎傍腔への炎症波及を認め,糖尿病性ケトアシドーシス(以下DKA)と急性膵炎と診断した.胆石を認めず,飲酒歴はなく,高脂血症を認めず,DKAによる急性膵炎と考えられた.入院後呼吸状態が悪化し,重症急性膵炎と診断した.持続的血液濾過透析(CHDF)を含む集学的治療で治癒した.ソフトドリンクに含まれる果糖(フルクトース)は,脂質・尿酸の合成を促進し脂肪組織の慢性炎症を惹起することで,急性膵炎の重症化因子として作用した可能性がある.
著者
中川 朋子 永井 義夫 河津 梢 清水 紗智 福田 尚志 石井 聡 田中 逸
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.520-526, 2019-09-30 (Released:2019-09-30)
参考文献数
20

57歳男性,タクシー運転手.血糖コントロール不十分なため教育入院となる.入院時BMI 33 kg/m2.HbA1c 9.1 %,尿ケトン-,GAD抗体-.22 kcal/標準体重の食事療法および入院前から服用していたカナグリフロジンを継続し退院した.翌日より職場の呼気アルコール検知器で陽性反応が持続するため受診した.血糖113 mg/dL,尿糖4+,尿ケトン2+,血中総ケトン体2350 μmol/L,血中アルコールは感度未満であった.アシドーシスなく,正常血糖ケトーシスと診断した.カナグリフロジン中止したところ,3日後に検知器は陰性となり,その後外来で尿ケトン陰性を確認した.簡易アルコール検知器はケトン体により偽陽性となり得る.SGLT2阻害薬服用者のアルコール検知器反応陽性は,ケトーシスの早期発見のきっかけになる一方,乗務者には酒気帯び誤認トラブルになる可能性があり注意を要す.
著者
安芸 菜奈子 松下 玲子 三浦 順之助 柳沢 慶香 佐倉 宏 八辻 賢 橋本 悦子 白鳥 敬子 岩本 安彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.771-776, 2008 (Released:2009-05-20)
参考文献数
12

症例は55歳女性.19歳時,下垂体腺腫摘出術を施行.術後,ホルモン補充療法が行われたが,数年後に治療中断.48歳時,糖尿病を指摘されたが放置.55歳時,再度HbA1c 10.8%とコントロール不良の糖尿病を指摘され当科入院.入院時,高脂血症,肝機能障害の合併および,内分泌検査で成長ホルモン分泌不全,中枢性性腺機能低下症,甲状腺機能低下症を認めた.画像診断では,肝の変形,脾腫,脾腎シャントを認めた.肝機能障害の原因は,ウイルス,自己免疫,アルコール性は否定的であり,肝生検を施行し非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis: NASH), 肝硬変と診断した.血糖コントロールは超速効型インスリンの投与で改善した.本症例は下垂体腺腫摘出術後GH分泌不全状態にあったが,長期間にわたりホルモン補充療法が行われなかったため,NASHを発症し,肝硬変まで進展したと推測された.
著者
福島 徹 濱崎 暁洋 浅井 加奈枝 佐々木 真弓 渋江 公尊 菅野 美和子 幣 憲一郎 長嶋 一昭 稲垣 暢也
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.653-659, 2013-09-30 (Released:2013-10-30)
参考文献数
19

症例は19歳女性.8歳時に1型糖尿病と診断されインスリン治療開始となった.2012年3月(19歳)にはインスリンリスプロ各食直前14~18単位,インスリングラルギン眠前20単位使用下においても,食事量増加のためにHbA1c(NGSP)が15 %と増悪していた.低炭水化物食による食事療法目的にて同年3月から前院に入院し,リスプロ中止,グラルギン眠前4~8単位/日の施行となった.しかし第2病日深夜から嘔吐が出現し,翌朝の血糖値が532 mg/dlにて糖尿病ケトアシドーシスが疑われ,輸液とインスリン持続静注を開始されるも全身状態が改善しないため,前院から当院への転院依頼があり,緊急搬送入院となった.入院後は輸液とインスリン持続静注を強化して改善し,最終的に強化インスリン療法と食事療法の再調整にて退院となった.本症例から,1型糖尿病患者の低炭水化物食開始時にインスリン量を調整する際は,必要インスリン量の注意深い評価が不可欠であると考えられた.
著者
酒井 武則 古川 慎哉 三宅 映己 上田 晃久 小西 一郎 横田 智行 阿部 雅則 日浅 陽一 松浦 文三 恩地 森一
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.301-303, 2009-04-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
9

症例は57歳,女性.主訴は口渇.1995(平成7)年より高血圧,高脂血症で外来通院中.2002(平成14)年10月の健診でFPG 220 mg/dlを指摘され,精査目的で受診した.普段から毎朝4単位程度の果物を摂取していたが,加えてみかんを10個から15個程度連日摂取していた.外来受診時には空腹時血糖値が198 mg/dlであったが,尿中ケトン体は陽性で,ケトーシスを伴った2型糖尿病と診断した.果物の大量摂取がケトーシスを伴う糖尿病の原因となった報告は極めて少ない.みかんはショ糖が多いことや水分の含有量が多いなどの特徴があるため,ソフトドリンクケトーシスと類似した機序でケトーシスを呈したものと考えられる.果物過剰摂取によって発症したケトーシスを合併した2型糖尿病の特徴を明らかにすることは非常に重要であると考えて報告する.
著者
今井 佐恵子 松田 美久子 藤本 さおり 宮谷 秀一 長谷川 剛二 福井 道明 森上 眞弓 小笹 寧子 梶山 静夫
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.112-115, 2010 (Released:2010-04-26)
参考文献数
9
被引用文献数
5

2型糖尿病患者を対象に,野菜を米飯の後に摂取した場合と米飯の前に摂取した場合の,摂取後の血糖値および血清インスリン値を無作為クロスオーバー法により調べた.野菜から先に摂取すると,米飯から先に摂取した場合と比較して,30分後の血糖値は217±40 mg/dlから172±31 mg/dl(p<0.01),60分後は208±56 mg/dlから187±41 mg/dlと低値を示した.インスリン値も30分後,60分後共に有意に抑制された.「食べる順番」を重視した容易な教育方法が食事指導に重要であると考える.
著者
大濱 俊彦 金城 一志 知念 希和 曽爾 浩太郎 武田 英希 諸見里 拓宏 張 同輝 宮平 健
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.255-258, 2009-03-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
12

みかん缶詰・アイスクリームの大量摂取により,清涼飲料水ケトーシスと同様の病態を来たした症例を経験したので報告する.症例は40歳のメタボリックシンドロームを有する男性.上気道感染罹患後,食欲低下からみかん缶詰などを多量に摂取していた.口渇,多尿の症状が強くなり,2週間で10 kgの体重減少を認め,全身倦怠感が強くなったため外来受診した.受診時,血糖1,150 mg/dlと著明な高血糖とケトーシスを呈していた.初期のインスリン治療に対する反応は非常によく,糖毒性が取れるとともに血糖コントロールも著明に改善し,入院時低下していた内因性インスリン分泌能も改善してきた.現在経口糖尿病薬でコントロール良好である.来院時,糖尿病性ケトアシドーシスとの鑑別を要したが,病歴,治療への反応性等から清涼飲料水ケトーシスと同様の病態と判断した.メタボリックシンドロームの増加に伴いインスリン抵抗性を持った人が増えており,本症例のように清涼飲料水ケトーシスあるいは清涼飲料水ケトーシスと同様の病態を来たす症例は今後も増加すると思われる.そのため,高血糖,ケトアシドーシスで発症した若年の糖尿病患者を診た場合に1型糖尿病の糖尿病性ケトアシドーシスと同時に清涼飲料水ケトーシスも鑑別に入れないといけないと思われる.その際,詳細な病歴聴取により,インスリン抵抗性の存在,日常的な清涼飲料水あるいはその他の糖分など(本症例ではみかん缶詰やアイスクリーム)の大量摂取の食事歴を明らかにすることが重要である.本症例は長期間の清涼飲料水の多飲歴がなく,清涼飲料水ケトーシスの典型例ではなかった.清涼飲料水ケトーシスの発症にフルクトース負荷が関与するとの報告もあり,フルクトースを含むみかん缶詰がケトーシス発症に影響を及ぼした可能性があると思われた.本症例のように清涼飲料水に限らずそれ以外の糖分の急激な大量摂取も清涼飲料水ケトーシスと同様の病態を呈するので注意を要する.
著者
葛谷 健 松田 文子 入江 実 林 盈六 星 充
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.59-64, 1984-01-30 (Released:2011-08-10)
参考文献数
12

1968-1969年に100g糖負荷試験 (GTT) を施行した力士196名のうち, その後の経過を知りえた40名につき, 経過中の糖尿病発症の有無と, 諸因子の関係につき検討した. 初回GTT時の糖忍容力を1982年の日本糖尿病学会の基準に準じて正常型, 境界型, IGT, 糖尿病型の4型に分けた. 追跡期間中に空腹時血糖値が140mg/dl以ヒに上昇したものを糖尿病発症とみなした. 5-14年の経過中正常型19例から6例, 境界型8例より4例, およびIGT6例全例 (計16例) があらたに糖尿病を発症し, 初回糖忍容力低下の老しいものほど発症率は高かった. 初回GTT30分目の血清インスリン上昇量 (μU/m1) と血糖上昇量 (mg/dl) の比ΔIRI/ΔBGは糖尿病発症群では0.85土0.67 (n=16), 非発症群では1.39±0.79 (n=17) で, 糖尿病発症群の方が低値であった (p<0.1). 初回のΔIRI/ΔBGが1.0以下のものからの糖尿病発症率は65%(11/17) で1.0以上のものからの発症率31%(5/16) よりも高かった (p<0.1). 力士の引退率, 初回および追跡後の年齢分布, 肥満度は糖尿病発症群と非発症群との間で差をみとめなかった. すなわちカ士の糖尿病発症率は高く, かつ初回糖忍容力低下が著しいほど高率であった。糖尿病発症群の平均ΔIRI/ΔBGは非発症群よりも低かったがΔIRI/ΔBGが1.0以トのものからも相当数の糖尿病発症がみられた.
著者
麻生 好正
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.737-740, 2013-10-30 (Released:2013-11-07)
参考文献数
8
著者
服部 晃広 今井 実 森合 哲也
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.881-885, 2013-11-30 (Released:2013-12-03)
参考文献数
18
被引用文献数
2

症例は87歳女性.2型糖尿病の診断でインスリン治療を受けていたが,高齢のため自己注射が困難となったため,2011年3月,インスリンに変えDPP-4阻害薬であるシタグリプチンの投与を開始した.シタグリプチン投与開始約1ヶ月後に下腿を中心とする多形紅斑が出現し,皮膚科で薬疹の疑いと診断された.被疑薬の中止と皮疹のステロイド治療,血糖コントロール目的で当科入院となった.最も可能性の高い被疑薬としてシタグリプチンを考えた.入院5日後,大腿や手掌に水疱が出現し,皮膚病理像,血清中類天疱瘡抗原の上昇より水疱性類天疱瘡と診断した.ステロイド治療を継続し症状は軽減,入院約5ヶ月後に退院した.近年海外で,DPP-4阻害薬投与後に水疱性類天疱瘡が発症した報告が散見されるが,今回我々は,シタグリプチン投与後に水疱性類天疱瘡を発症した症例を経験したので報告する.
著者
田中 麻理 伊藤 裕之 押切 甲子郎 安徳 進一 阿部 眞理子 竹内 雄一郎 三船 瑞夫 当金 美智子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.193-198, 2012 (Released:2012-04-24)
参考文献数
11
被引用文献数
5

2型糖尿病患者708例を対象に,一年間の直接医療費として,外来医療費を算出した.外来医療費は,平均で38.8万円/年であり,年齢,糖尿病の罹病年数とともに増加した.非薬物療法群で18.7万円/年,経口薬群で30.9万円/年,インスリン群で57.5万円/年であった.細小血管症,大血管症については,合併群では非合併群に比し,外来医療費が高額であった.動脈硬化の危険因子として,高血圧症,高LDL-C血症,肥満,CKDステージ3期以降を挙げた場合,保有数の増加に伴い外来医療費も上昇した.重回帰分析では,これら4つのうち,CKDステージ3期以降と高血圧が,外来医療費の有意な説明因子であった.2型糖尿病の外来医療費には,年齢,罹病期間,治療内容や血管合併症,動脈硬化の危険因子などが関係する.加えて,eGFRの低下や動脈硬化のサロゲートマーカーが異常を示す場合は,積極的な検索による合併症予防が,将来的な医療費抑制につながる可能性がある.
著者
紀田 康雄 柏木 厚典 田中 逸 小川 勉 阿部 奈々美 池淵 元祥 朝比奈 崇介 高木 敬文 吉川 隆一 繁田 幸男
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.277-283, 1993-04-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
30

自律神経障害を有する糖尿病患者の突然死は既に報告されているが, その頻度や臨床特徴は明らかではない. 本研究では606例の糖尿病患者の中での突然死の頻度と臨床的特徴を調べた. 平均観察期間は7年であった. さらに交感神経機能の指標としてのQTc間隔を, これら糖尿病患者と年齢, 性をマッチした45例の非糖尿病健常者とで比較し, 突然死との関係を検討した. 1) これら606例の糖尿病患者中既に127例が死亡しており, 39例 (約31%) が突然死であった. 2) 突然死例は生存例と比較すると高齢で高血圧, 虚血性心疾患, 自律神経障害, 末梢神経障害, 壊疽, 腎症の合併頻度が高かった. 3) 突然死例の死因には心・脳血管障害が多かったが, 半数以上で死因の詳細は不明であった. 4) QTcは糖尿病群では生存例 (418±26msec), 突然死例 (445±33msec) 共に対照群 (401±17msec) と比べ有意に延長していた. 5) 突然死群の著明なQTc延長には自律神経障害の関与が示唆された.
著者
河崎 孝弘 山内 俊一
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.419-421, 2005 (Released:2008-04-11)
参考文献数
5
被引用文献数
1