著者
田中 克弘 山本 零
出版者
公益社団法人 日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:13498940)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.1-22, 2023 (Released:2023-12-28)
参考文献数
33

本論文では,決定係数最大化ポートフォリオ(Maximal Predictability Portfolio: MPP) 構築問題に,離散変数を用いて記述できる銘柄数制約を加えたポートフォリオ最適化モデルを提案する.この問題は非凸型制約を含む混合整数二次計画問題として定式化されるため,良質な解を高速で得られる解法を提案する.提案解法は,既存解法の二次計画問題の求解を繰り返すアルゴリズムを応用した単純な二段階解法である.まず,銘柄数制約を加えていないMPP 構築問題から得られる解を初期解とし,次に,それを用いて銘柄数制約を加えたMPP 構築問題を求解する.更に,離散変数の削減も実施することで投資候補銘柄数が1500,シナリオ数が1000 の大規模なデータに対しても僅か数分で計算が終了することを示す.併せて,銘柄数制約を加えて構築するMPP は,銘柄数制約を加えずに構築するMPP よりも取引コストを抑制できることから,より良い投資成績となることを示す.

言及状況

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・二つ目:銘柄数制約を付加した決定係数最大化ポートフォリオ構築問題の効率的解法 https://t.co/6uPI1NHZKe

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