- 著者
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青山 智哉
鷹見 達也
下田 和孝
- 出版者
- 北海道立水産孵化場
- 巻号頁・発行日
- no.56, pp.115-123, 2002 (Released:2011-03-05)
1.ブラウントラウトの年齢、成長と成熟を明らかにするため、北海道で採集された175尾のブラウントラウトについて鱗や生殖腺などを調べた。 2.プラウントラウトの1+、2+、3+、4+、5+および6+の4から5月における尾叉長の平均は、それぞれ9.1、19.4、26.4、30.6、38.4および59.9cmであった。 3.成長履歴の解析により、2+の一年間の成長が極めて良い群が認められた。それらのうちの2個体は2+の春に降海していた可能性が高いと考えられた。 4.ブラウントラウトの成熟は、雄では1+から、雌では2+から始まった。 5.紋別川においてプラウントラウトの産卵は11月下旬から始まった。 6.以上のことからブラウントラウトは北海道の自然環境に適応し、河川型から降湖型、降海型へと変化していることが推測された。