- 著者
-
浅尾 俊樹
北澤 裕明
伴 琢也
- 出版者
- 園藝學會
- 巻号頁・発行日
- vol.73, no.3, pp.247-249, 2004 (Released:2011-03-05)
8種の葉菜類の自家中毒物質を探索するために水耕葉菜類に用いた活性炭に吸着された物質をGC-MS法で分析した。その物質は乳酸、安息香酸、m-ヒドロキシ安息香酸、p-ヒドロキシ安息香酸、バニリン酸、アジピン酸およびコハク酸であった。同定された物質の中で、顕著に生育抑制を引き起こす物質を探るため各葉菜類の苗を使ったバイオアッセイを行った。その結果、パセリではアジピン酸、セロリでは乳酸、ミツバでは安息香酸、p-ヒドロキシ安息香酸およびコハク酸、レタスではバニリン酸、葉ゴボウではコハク酸、シュンギクでは安息香酸、m-ヒドロキシ安息香酸およびコハク酸、チンゲンサイでは安息香酸およびp-ヒドロキシ安息香酸、ケールでは安息香酸、p-ヒドロキシ安息香酸およびアジピン酸が生育抑制を顕著に引き起こす物質として認められた。