著者
袴田 哲司 山本 茂弘
出版者
静岡県農林技術研究所
巻号頁・発行日
no.2, pp.75-80, 2009 (Released:2011-03-05)

準絶滅危惧種サクラバハンノキと治山用樹種ヤマハンノキの良好な苗木生産をするため、稚苗への根粒を形成させる方法を検討するとともにその生育状況を調査したところ、以下のことが明らかになった。サクラバハンノキ成木から採取した根粒の裂片や根片をサクラバハンノキ稚苗の根元に埋め込み処理したところ、根粒形成稚苗が確認され、根粒と根片を合わせて処理した場合にその個体数が多くなった。根粒形成稚苗は、根粒非形成稚苗と比較して、根長は短かったが、苗高と葉長は同程度であり、葉数が多かった。また葉緑素計の数値も高かった。サクラバハンノキ成木から採取した根粒粉砕物の懸濁液をヤマハンノキ稚苗の根元に処理したところ、根粒形成稚苗が確認された。それに加えてリン酸カリウム水溶液を処理すると、葉数、葉長、葉緑素計数値が大きくなった。サクラバハンノキの根粒を処理したヤマハンノキに根粒が形成されたことから、これらの菌類はフランキアである可能性が示唆された。

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編集者: Apple2000
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