- 著者
-
尾田 昌紀
- 出版者
- 日本水産學會
- 巻号頁・発行日
- vol.76, no.2, pp.213-215, 2010 (Released:2011-03-28)
琵琶湖の固有亜種であるビワマスは水産重要種であるため古くから種苗放流が行われているが、自然産卵の実態については明らかではない。ビワマスの産卵実態を把握するために、2008年の産卵盛期に姉川を始めとする10河川において産卵床の分布調査を実施した。産卵床は姉川で最も多く確認され、次いで安曇川、芹川、石田川の順に多かった。いずれの河川においても、産卵親魚の遡上範囲は河川横断工作物や瀬切れによる遡上障害のため河川の中下流域に限られていた。