著者
久城 真代
出版者
日本マイコトキシン学会
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.19-23, 2015 (Released:2015-10-05)

「黄変米」とは,日本で発生したペニシリウム属カビによる危害を受けた米の総称であり,着生カビの種類により3種類が知られている。初期には毒性の原因はアジアの貧困から来る栄養障害と考えられていたが,継続的な研究により,「衝心性脚気」「カビ毒」「コメ」の関係が突き止められた。戦後の黄変米は,その着生菌の違いにより,「イスランジア黄変米」,「シトリナム黄変米」に分類されるが,学際的な研究により,原因物質が解明された。本稿では,米の有毒かびならびに日本で同定された3種類の黄変米についての研究をまとめた。

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