著者
立原 一憲 Obara Emi
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.295-306, 2003-09-20

カワスズメOreochromiss mossambicusは、1954年に沖縄島に移入された後、野外に逃げ出して定着し、現在では多くの河川で優占種となっている。ここでは本種の卵内発生の経過と飼育条件下における稚魚への成長に伴う外部形態および骨格系の発達を記載した。カワスズメ卵は、1997年6月4日に沖縄島の小那覇川で採集した口内保育中の親から得た。卵は平均長径2.72mm、平均短径1.96mmの楕円型で、受精後88時間30分で孵化した。孵化後6日、体長4.0mmで遊泳し始め、12日後に稚魚に達した。本種の骨格の主要な要素は、孵化後25日には全て形成された。

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