著者
千葉 修 高橋 信年
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.447-455, 2003-06-30
被引用文献数
3

1998年4月28日のGMS可視画像に見られた四国上空の雲の変化に関心を持ち,雲の動態と局地風の関係を調べた.午前中の雲画像は,四国の太平洋側に散在した積雲群を,午後には四国の脊梁山脈を中心に集積した広い雲域を示した.これを局地風の動きと比較すると朝方の雲は沿岸域に隣接する岬や高地で生じた積雲群とみられる.そのあと谷風と主に太平洋側からの海風が内陸奥深く進入し山岳周縁部に雲域を形成した.そして午後には高温位となった四国の山岳域に熱的低気圧が発生し,そこに谷風と海風との連結した風が吹き込み山岳域を中心に雲が広範囲に集積した.結果として午後遅くに高峰付近の雲域は四国の面積の約4割を覆い,その雲頂高度は2000m以上であった.

言及状況

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こんな論文どうですか? 四国上空の雲の動態と局地風との関係,2003 http://ci.nii.ac.jp/naid/10013700876 1998年4月28日のG

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