著者
安部 素嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.136, pp.13-18, 2005-06-17

一般化調和解析(GHA)は, 一般に, 離散フーリエ変換(DFT)と比べて精度のよい周波数分析法であると言われているが, どのような意味で精度がよいのかを明確に論じた文献はみられず, やや直観的な議論が先行しているように思われる.本稿では, まず正弦波パラメータ推定という立場からGHAとDFTを考察することで, これらが直接的に比較されることの非合理性を指摘し, 合理的な比較であるための前提を明らかにする.続いて, 時間領域で定義されるGHAの周波数領域での振舞いを論じ, 結論として, GHAは, 1)正弦波推定法としてよく知られるフーリエスペクトルのピーク抽出とほぼ等価な演算であることと, 2)実用上その違いが問題となるのは, 実単一正弦波の極低周波成分を推定する場合のみであることを明らかにする.

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CiNii 論文 - 一般化調和解析の周波数領域での振舞い : 本当にGHAはFFTより精度がよいのか? http://t.co/EHUK8WWRmV

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