著者
山元 憲一 半田 岳志 西岡 晃
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.319-323, 2006-09-20
被引用文献数
7

リシケタイラギを用いて、換水および鰓繊毛運動に及ぼす低酸素の影響について水温20℃で調べた。換水運動は、酸素飽和の状態では入水口と出水口を時々開いて換水を行う断続型を示し、酸素分圧が60mmHgより低下するとそれらを常時開いている連続型に変化した。換水量は、酸素分圧の低下に伴って435ml/min/kg から酸素分圧54.9~38.7mmHgで1,862~1,888ml/min/kgへ4.3倍増加し、1.9mmHg以下に低下すると著しく減少した。小片の移動速度は、酸素分圧を14.0mmHgに低下するまでは酸素飽和の状態と同じ値を示し、2.0mmHg以下に低下すると著しく減少した。結果から、リシケタイラギは、低酸素になると換水運動を変化させ、著しい低酸素になると鰓の繊毛運動の活動度が低下して酸素摂取に必要な水量の換水が出来ずに窒息死すると推測した。

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