- 著者
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菅井 祐之
鈴木 賢次郎
- 出版者
- 日本図学会
- 雑誌
- 図学研究 (ISSN:03875512)
- 巻号頁・発行日
- vol.43, no.2, pp.19-26, 2009-06-01
- 参考文献数
- 12
- 被引用文献数
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現行学習指導要領の実施に伴う図学関連教育の学習定着度の変化を調べるために東京大学においてアンケート調査を行った.また,空間認識力の変化を調べるために,東京大学,日本大学においてMCT 調査を行い,日本大学の調査結果については明星大学の従来の調査結果と比較した.その結果,以下の事が明らかになった.高校迄の図学関連項目に関する学習定着度は,現行指導要領の実施に伴って低下した.現行指導要領実施前後におけるMCT 調査において,東京大学では得点に変化はみられなかったが日本大学においては有意に下落した.現行指導要領の実施に伴い学生の空間認識力が低下した可能性が考えられる.現行指導要領実施以前のMCT 得点の経年変化をみると,両大学ともに低下していたが,その下落幅は大学進学率の上昇による偏差値変化によって説明できる.このことから,この間の指導要領改訂は空間認識力に大きな影響を及ぼしていないものと考えられる.