著者
長谷川 清
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.1163-1168, 1996-08-01

当工場では, 現在4基の蒸気タービンが稼働しているが, そのうちの3基については, いずれも昭和40年代に設置されたものである。<BR>設置後20年以上経過しており, 経年劣化を考慮しなければならない時期にさしかかっていた。又, 運用負荷帯での効率低下が顕在化して来た為, 既存設備としての省エネルギーを考慮に入れながら, 設備そのものの信頼性向上を図る目的で逐次改造工事を実施してきた。<BR>改造内容としては, <BR>(1) 隔板 パッキン環・ノズルを含め新製交換 (高効率ノズル採用) <BR>(2) 動翼 シュラウドを含め高効率翼に新製交換<BR>(3) 動翼シールフィン 新製交換<BR>(4) シャフトバッキン環 前・後部及び中央部新製交換<BR>(5) ローター・円板 2T・ 3T→新製交換<BR>4T→既設流用<BR>(6) その他 3T→ 第一段ノズルボックス新製交換<BR>2T→ 抽気背圧タービンから背圧タービンに改造をそれぞれ定期検査期間を利用し実施してきた。<BR>改造の結果, 蒸気消費率は, <BR>2T : 11. 09 ton/ MW→9. 77ton / MW (改善率 11. 9%) <BR>3T : 6. 68ton/ MW→6. 26 ton / MW (改善率 6. 3%) <BR>4T : 10. 77 ton/ MW→9. 63ton / MW (改善率 10. 6%) <BR>となり改造工事を行ったことで計画以上の省エネルギーを達成することができたとともに, 設備上の信頼性も向上し, 現在, 安定した稼働を継続している。

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