著者
渡辺 伸也 高橋 清也 赤木 悟史 水町 功子 松田 秀雄 米内 美晴 片山 努 横山 紅子 高橋 正弘 上田 淳一 長谷川 清寿 志賀 一穂
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.99, pp.149, 2006

【目的】わが国では,多数の体細胞クローン牛が生産されており,これらの牛を対象とした一連の飼養・繁殖試験を通じ,雌雄のクローン牛の成長や繁殖に関する健全性のデータが収集されている。しかしながら,クローン牛由来乳のリスク評価に重要といわれる乳中アレルゲンに関するデータ収集は不十分である。本研究では体細胞クローン牛およびその後代牛が生産した乳中のβ-ラクトグロブリン(BLG)の遺伝的変異体(多型)のタイプ(ホルスタイン種では、通常、A型,B型およびAB型の3種類)を調査した。【方法】泌乳中の体細胞クローン牛:11頭(ホルスタイン種:9頭,黒毛和種:2頭),体細胞クローン後代牛:6頭(ホルスタイン種),5頭の体細胞クローン牛(ホルスタイン種)に共通のドナー牛:1頭および対照牛:17頭(ホルスタイン種:15頭、黒毛和種:2頭)より乳を採取し,その中に含まれるBLGのタイプをBLG特異的抗体(森永生化学研究所製)を用いたウエスタンブロット法で解析した。【結果と考察】調査したホルスタイン種におけるBLGタイプは,体細胞クローン牛で,A型:2頭,B型:1頭,AB型:6頭,後代牛で,A型:0頭,B型:2頭,AB型:4頭,また,対照牛で,A型:4頭,B型:4頭,AB型:7頭であった。ドナー牛とこの牛の体細胞より生産されたクローン牛(5頭)に由来する乳のBLGタイプは全て同一(AB型)であった。一方,調査した黒毛和種におけるBLGタイプは,体細胞クローン牛2頭 (同じ体細胞由来) で,ともにB型,対照牛で,A型:0頭,B型:1頭,AB型:1頭であった。以上の結果は,体細胞クローン操作が,生産されたクローン牛やその後代牛の乳中BLGにおける遺伝的変異体のタイプに影響を及ぼしていないことを示唆している。
著者
林 行夫 柴山 守 土佐 桂子 長谷川 清 高橋 美和 笹川 秀夫 小林 知 増原 善之 小島 敬裕
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

タイ、ラオス、カンボジア、西南中国(西双版納・徳宏)での全9調査区画において771寺院の施設構成と位置情報、5500の出家者の移動データを収集し、全データを統合しタイでの移動経年データを地域情報学的手法(Hu2マップシステム、ラティスとオートマトン)で時空間解析し他区画への適応を試みた。文献から寺院と出家者の移動をデータベース化したミャンマーをふくめ地域間比較を可能とする『マッピング・データ集成I』(+1DVD)を作成した。
著者
長谷川 清三郎 伊藤 敬一
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.315-316, 1956-07-01

Experimental researches were performed on the growth and yields of kidney bean plants as affected by the treatment of pinching-off one or two of the three leaflets of every leaf at its very young stage. 1) The growth in the stem length was retarded, while the numbers of leaves and flowers were increased by the treatment. 2) The leaflets left on the treated leaves developed generally larger than those of the corresponding positions on the untouched control plants. While the areal ratio among the three leaflets on every normal leaf was nearly 1 : 1:, the ratio between the two leaflets left on every treated leaf was still found to be 1 : 1, not disturbed by the treatment, though they developed respectively larger in their absolute areas. The central leaflet however proved itself somewhat peculiar in areal growth, differing from the side leaflets. 3) There were obseved a tendency that pinching one of the leaflets of every leaf favoured the yield, while to pinch two of them reduced the yield.
著者
江尻 芳則 櫻井 健久 荒山 貴慎 鈴木 邦司 坪松 良明 畠山 修二 有家 茂晴 廣山 幸久 長谷川 清
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌 = Journal of Japan Institute of Electronics Packaging (ISSN:13439677)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.82-95, 2012-01-01
参考文献数
37
被引用文献数
1 10

われわれはAuワイヤボンディング可能な無電解Ni/Pd/Auめっきを半導体実装用基板に採用し,従来の電解Ni/Auめっきと同等のはんだボール接続部の耐衝撃性を確保してきた。本報告では,この技術を20 μmより狭い配線間隙をもつ次世代基板に適用するため,高速度はんだボールシア試験法を用いて耐衝撃性を確保できる無電解Niめっき皮膜の下限値を検討した。Sn–3Ag–0.5Cuのはんだボールを用い,ピーク温度252℃の窒素リフロー7回,または空気中150℃,1,000 hの熱処理での無電解Niめっき皮膜の下限値は1 μmであった。また,携帯機器の落下試験で生じる不良と同様の界面破壊の原因は,端子とはんだの界面近傍のボイドの形成と,金属間化合物の結晶粒の微細化であることを見いだした。
著者
長谷川 清 深海 隆明 大田 雅照 白鳥 康彦
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第32回情報化学討論会 山口
巻号頁・発行日
pp.O5, 2009 (Released:2009-10-22)
参考文献数
10

医薬品候補化合物としては、ターゲットに対する活性だけでなく、バランスがとれたADMET (absorption, distribution, metabolism, toxicity)特性も必要とされる。プロジェクトでの構造最適化の過程で、種々のADMET end pointsが測定され、これら特性を事前に予測できるローカルモデルがあると効率的である。われわれは、MOE descriptorsと統計パッケージRからプロジェクトごとのADMETローカルモデルを構築した。また、ケミスト用のWeb GUIを開発し、ISIS/draw, sdf fileを入力すると、予測値が自動的に出力される仕組みを構築した。
著者
田保 充康 長谷川 清 本多 正樹 大田 雅照
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第37回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.62, 2010 (Released:2010-08-18)

薬剤誘発性QT延長作用を引き起こす薬剤の多くがKチャネルの一つであるhuman ether-a-go-go related gene(hERG)チャネルを阻 害することによりQT間隔を延長させることから,hERG阻害に対する評価が創薬早期段階から実施されている。オートパッチクラン プにより多数の化合物のhERGスクリーニングが可能となり,膨大なスクリーニングの産物としてhERG阻害作用の弱い化合物を見出 すことが可能になってきた。しかしながら,薬効,薬物動態を含め薬剤としての特性を維持しながらhERG阻害の弱い化合物を効率的 に創製するためには,化合物の構造活性相関,物性情報,構造-hERG阻害相関,化合物とhERGとの相互作用などに基づいた合理的 な分子設計が必要と考えられる。特に化合物とhERGの原子レベルでの相互作用,すなわち,化合物とhERGの複合体の立体構造モデ ル情報は合理的な分子設計にとって大きなインパクトがある。hERG阻害作用を示す化合物のほとんどがhERGチャネル内部のポア領 域に結合して遮断作用を示すことが知られており,より効果的な分子設計方針を見出すためにはポア領域における結合様式を特定す ることが重要となる。hERGに対する相互作用部位として報告されているアミノ酸残基をアラニンに置換したmutant hERGに対する 化合物の阻害作用について検討し,その実験情報を考慮してhERG 3Dモデルに対する化合物のドッキングを実施することにより,化 合物の結合部位と結合様式を詳細に推定することができる。そして,この化合物/ hERG 複合体の立体構造モデル情報に基づいて, hERG阻害を回避するための合理的な構造変換アイデアの創製が可能となる。本発表では,当社の取り組みも合わせて,in vitro及び in silicoを統合したhERGチャネル阻害の回避方法について紹介する。
著者
長谷川 清
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.1163-1168, 1996-08-01

当工場では, 現在4基の蒸気タービンが稼働しているが, そのうちの3基については, いずれも昭和40年代に設置されたものである。<BR>設置後20年以上経過しており, 経年劣化を考慮しなければならない時期にさしかかっていた。又, 運用負荷帯での効率低下が顕在化して来た為, 既存設備としての省エネルギーを考慮に入れながら, 設備そのものの信頼性向上を図る目的で逐次改造工事を実施してきた。<BR>改造内容としては, <BR>(1) 隔板 パッキン環・ノズルを含め新製交換 (高効率ノズル採用) <BR>(2) 動翼 シュラウドを含め高効率翼に新製交換<BR>(3) 動翼シールフィン 新製交換<BR>(4) シャフトバッキン環 前・後部及び中央部新製交換<BR>(5) ローター・円板 2T・ 3T→新製交換<BR>4T→既設流用<BR>(6) その他 3T→ 第一段ノズルボックス新製交換<BR>2T→ 抽気背圧タービンから背圧タービンに改造をそれぞれ定期検査期間を利用し実施してきた。<BR>改造の結果, 蒸気消費率は, <BR>2T : 11. 09 ton/ MW→9. 77ton / MW (改善率 11. 9%) <BR>3T : 6. 68ton/ MW→6. 26 ton / MW (改善率 6. 3%) <BR>4T : 10. 77 ton/ MW→9. 63ton / MW (改善率 10. 6%) <BR>となり改造工事を行ったことで計画以上の省エネルギーを達成することができたとともに, 設備上の信頼性も向上し, 現在, 安定した稼働を継続している。
著者
長谷川 清 深海 隆明 大田 雅照 白鳥 康彦
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.O5, 2009

医薬品候補化合物としては、ターゲットに対する活性だけでなく、バランスがとれたADMET (absorption, distribution, metabolism, toxicity)特性も必要とされる。プロジェクトでの構造最適化の過程で、種々のADMET end pointsが測定され、これら特性を事前に予測できるローカルモデルがあると効率的である。われわれは、MOE descriptorsと統計パッケージRからプロジェクトごとのADMETローカルモデルを構築した。また、ケミスト用のWeb GUIを開発し、ISIS/draw, sdf fileを入力すると、予測値が自動的に出力される仕組みを構築した。
著者
荒川 正幹 長谷川 清 船津 公人
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
Journal of Computer Aided Chemistry (ISSN:13458647)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-7, 2000 (Released:2000-08-03)
参考文献数
6
被引用文献数
5 2 6

3次元構造活性相関において活性コンフォメーションと重ね合わせルールを決定することは、モデルの適用能力を左右する重要な因子である。これら因子は互いに密接な関連があり、X線結晶解析などの構造情報がない場合には、容易には推定できない。本論文では、4way PLS法による合理的な活性コンフォメーションと重ね合わせルール推定法を提案する。4way PLS法はPLS法の変数を2次元の行列から4次元配列へと拡張した手法であり、PLS法と比較しノイズに強い安定なモデルを得ることが可能である。本論文では、Glycogen phosphorylase b(GPb)の阻害剤であるGlucose誘導体47サンプルを用いたCoMFA解析に本手法を適用した例を示す。サンプル、フィールド変数、コンフォメーション、重ね合わせルールからなる4次元配列を説明変数とし4way PLS法で阻害活性との関係を検討した。そしてモデル係数値を用い阻害活性に大きく寄与する活性コンフォメーションと重ね合わせルールの推定を行い良好な結果が得られた。またX線結晶解析によるGPbの3次元構造との関係について考察を行った。
著者
荒川 正幹 長谷川 清 船津 公人
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
Journal of Computer Aided Chemistry (ISSN:13458647)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.99-106, 2002 (Released:2002-08-23)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

CoMFA法をはじめとする多くの3D-QSAR手法において、対象とする分子構造を適切に重ね合わせることは、解析を成功させるための重要な因子であるため、種々の重ね合わせ手法が提案されている。著者らもHopfield Neural Network(HNN)を用いた新しい分子構造重ね合わせ手法を提案しており、COX-2阻害剤のCoMFA解析に適用し良好な結果を得ている[M. Arakawa, K. Hasegawa, K. Funatsu, Journal of Computer Aided Chemistry, 3, 63-72 (2002)]。本研究ではこの重ね合わせ手法のさらなる有用性を検証するため、human epidermal growth factor receptor-2 (HER2)阻害剤の3D-QSAR解析を行った。HER2阻害剤27化合物について、HNNによる重ね合わせを行い活性配座を推定した後、CoMFA法による3D-QSAR解析を行った結果、R²=0.805、Q²=0.701の良好なPLSモデルが得られた。また、その回帰係数の等高線図についての考察を行い、このモデルが妥当であるとの結論を得た。
著者
江尻 芳則 櫻井 健久 黒川 博 鈴木 邦司 坪松 良明 畠山 修一 有家 茂晴 荒山 貴慎 廣山 幸久 長谷川 清
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第25回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.217-218, 2011 (Released:2014-07-17)

近年、Au価格の上昇に伴い、AuワイヤボンディングからCuワイヤボンディングの適用の割合が増えてきている。セカンド側(パッケージ基板との接続)において、Cuワイヤボンディングにした際の接続信頼性について報告が無い。そこで、パッケージ基板の端子の表面処理とCuワイヤボンディング接続信頼性について検討した。Cuワイヤと十分な接続信頼性を得るためには、Auワイヤの場合と比較してAuめっき皮膜を厚くする必要があることが分かった。また、無電解Ni/Pd/Auめっき技術において、従来のAuワイヤボンディング同様に優れた信頼性を得られることが分かった。
著者
長谷川 清三郎 山口 禎
出版者
神戸大学
雑誌
兵庫農科大學研究報告. 農芸化学編 (ISSN:04400216)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.61-62, 1958

本実験は水稲の出穂直前に台風(暴風雨)にあてたものについて, その後の水分と炭水化物含量を測定した。茎葉3部位別の水分は処理区の方が対照区よりも常に[table]若干少く, その後回復の見込は殆んどない。また3部位別に水分の多少をみると葉身の含量は最も少く茎は最も多く葉鞘は両者の中間にあたり, これらの差は何れも僅少であるが全て有意差をもつている。全糖と澱粉含量は処理区の方が多い傾向を示した。これは前報の結果とともに出穂期或はその後に台風をうけた稲は穂への同化産物の移行が若干妨げられて3部位に貯蔵的な状態で一時存在しているものと思われる。