- 著者
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高橋 智昭
- 出版者
- 紙パルプ技術協会
- 雑誌
- 紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
- 巻号頁・発行日
- vol.65, no.11, pp.1160-1164, 2011-11-01
多くの抄紙機が旧式のドライヤー部ドライブの問題により生産性の限界に到達しつつある。抄速を上げる為の弊害として,騒音,オイル飛散,マシン振動,ギアの損傷,フラッタリングなどのシート走行性における問題などが挙げられ,その解決にはドライブの見直しが必要とされる。本稿では,AS Drives & Services GmbH社(ドイツ,レケン)による効率の良いサイレントギアボックス,フレキソギア®,周辺設備として効率的に潤滑油の脱気を行う潤滑油ユニット,ルーブリフレックス®,潤滑油の流量を自動制御するインテリジェントフローメーター,フレキソフロー®の紹介を行う。<BR>フレキソギア®はオイル切れ,オイル飛散,マシン振動,ギアトラブルなどオープンギアや密閉ギアでの諸問題を解決し,既設マシンで1,000m/分に対応する増速も可能とする。特殊設計の密閉型スリップオンギアボックスの構造により,消音設計で騒音の抑制も行える。また,駆動側を塞いでいたギアが小さくなり,断紙の際,損紙の取り除きが容易になり,操業性の向上にも貢献する。又,オイル飛散がなくなり,製品オイル汚れや駆動周りのオイル汚れが無くなる。<BR>ルーブリフレックス®は省スペース,メンテナンス性に優れており,オイル流量を自動制御する機能を持つフレキソフロー®との併設により操業コストを抑制することが可能である。<BR>日本市場においても,これらASの製品群を導入することにより,中・小型マシンの操業性の向上に大きく貢献するものと考える。