- 著者
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柳澤 尚代
- 出版者
- 日本赤十字看護大学
- 雑誌
- 日本赤十字武蔵野短期大学紀要 (ISSN:13461907)
- 巻号頁・発行日
- vol.12, pp.54-72, 1999
ベトナムベンチェ省をフィールドにしたNGO「ベトナムの子ども達を支援する会」(以下「会」)の活動に参加し, 母子保健の中心課題である栄養不良の要因分析と今後の活動のあり方について地域看護の視点から考察した。栄養不良の要因を明らかにするため, プロジェクト・サイクル・マネージメント(Project Cycle Management : PCM)の手法を使い, 問題点と望ましい姿を分析した。この結果, 栄養不良は, 基本的な人権を脅かす最も危険な指標であり, 活動計画の上位目標に「生きる子供の権利を保障」することを据え, かつ地域の人々のイニシアチブを生かした基本的なアプローチが成果を生み出す鍵であることが考察できた。またこうしたプロセスを通して地域の人々のエンパワーメントが可能となることも理解できた。