著者
三原 博光
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学看護学部紀要 (ISSN:13430904)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.39-44, 1999-03

本研究の目的は, 行動変容アプローチによる老人の言語訓練を実施し, その介入効果を検討することである。具体的にいえば, 特別養護老人ホームで生活する87歳の女性の老人の言語的表現の増加を目標に行動変容アプローチによる介入を行なった。この老人は, 過去, 8年間, その施設に入所していた。施設で生活を始めた頃は, 他の入所者や施設スタッフと日常的会話もみられたが, 最近, この老人には, 言語的表現がほとんどみられなかった。原因として, 老化に加えて施設の限られた生活環境, 例えば, 入所者の重度化や施設スタッフの多忙さなどによって, 他の人々と話をする機会が減少したことが考えられる。そこで, 介入の目標行動として, この老人の言語的表現の増加が目標とされた。もしも彼女に言語的表現がみられたとき, 介入者は言語的賞賛と身体的接触を行った。その結果, 6か月の介入後, 以前よりも, 彼女の言語的表現数が増加した。

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