著者
加藤 啓介
出版者
石川県農業短期大学
雑誌
石川県農業短期大学研究報告 (ISSN:03899977)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.11-14, 1980
被引用文献数
1

われわれ日本人が食肉として用いる家畜は,牛・豚・鶏が主要なもので,その他の家畜はとるに足りない。このことの第一の原因は,わが国畜産の歴史が浅いことであり,他の各種家畜の肉を食用に用いる道を開くことが,食べものを質的に豊かにするために必要である。と同時に,飼料用穀物の入手難や都市近郊からの締出しなど畜産をめぐる情勢が今後いよいよ厳しくなったときにも食肉の生産が続けられるよう適応力を備えるためにも,家畜の種類をより多くしなければならない。山羊は粗食に耐え耐病性も強いので,飼いやすい家畜であり,また牛より体格が小さいので手軽に飼うことができる。そのためアジア・アフリカの開発途上国を中心にほとんど全世界で飼育されている。しかしわが国では,乳用家畜としては手間が掛るうえに肉も利用価値が低いため,飼育頭数は減少の一途をたどっている。一方アメリカやニュージーランドでバーベキュー用の肉として山羊がかなり高く評価されていること,わが国でも沖縄では山羊肉の需要が旺盛で,生体の体重当り価格にすると牛肉以上であることを考えると,山羊を肉畜として見直す余地は十分ある。このような見地から,山羊肉について本学学生を対象に意識調査と官能テストを実施した。

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