- 著者
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肴倉 宏
- 出版者
- 大阪女学院短期大学
- 雑誌
- 大阪女学院短期大学紀要 (ISSN:03877744)
- 巻号頁・発行日
- no.26, pp.73-83, 1997-03-01
自由論文自然とそれを覆う闇は、The Last of the Mohicans を構成する重要な要素であるだけでなく、作品のテーマを支える重要な意味をも与えられている。自然と闇は、それぞれ、善と悪を象徴的に示している。貴族制社会を象徴する砦は、砦の司令官たちが悪に支配されているために崩壊する。Duncan Heyward は、合理主義・博愛主義的キリスト教信仰をもっている民主々義者である。しかし、彼の民主々義は、 Magua を悪の化身と理解できないために挫折する。Natty Bumppo の登場は、大衆が導く民主々義の台頭を象徴的に示している。Natty Bumppo の民主々義は、キリスト教信仰の新しい理解に支えられている。The Last of the Mohicans のテーマは、政治と宗教の係わりである。