- 著者
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肴倉 宏
- 出版者
- 大阪女学院短期大学
- 雑誌
- 大阪女学院短期大学紀要 (ISSN:03877744)
- 巻号頁・発行日
- no.27, pp.63-72, 1998-03-01
自由論文自然とそれを覆う闇は、The Last of the Mohicans を構成する重要な要素であるだけでなく、作品のテーマを支える重要な意味も与えられている。自然と闇は、それぞれ、善と悪を象徴的に示している。悪の化身 Magua は、Munro に恐ろしい復讐をする。Natty Bumppo は、Munro の苦しみを理解するだけでなく彼を信仰へと導く。彼のおかげで Munro は、Cora が Uncas のメシヤとしての使命を果たすための死によって救いを得たことを知る。Munro と Natty Bumppo の間係は、物語の前半部と後半部で対比されている。前半部では Munro は砦の司令官で、Natty Bumppo は斥候として彼に仕えている。対照的に、後半部では Munro と Natty Bumppo の関係は対等な関係である。